もうどうして良いのか分からない。
妻は必死でアシュトンマニュアルを熟読していた。
私はもはや殆ど文字が読めない状態に陥っていた。

紅白歌合戦も年末特番も一切観られない。

とてつもない焦燥感。
じっとしていられない。
得体の知れない恐怖心に襲われる。
得体の知れない不安感に襲われる。
目に入るもの全てが恐ろしい。
耳に入るもの全てが恐ろしい。
何なんだこれ。

もはや単なる離脱症状だけではない。
本当に最悪の道を選びかねない精神状態だった。

妻と話し合って抗うつ薬の服用を決心した。

早速、正月明けにネットで調べた近所の心療内科に予約を入れ受診。
60歳くらいの優しそうな医師だった。
妻と二人で一連の経緯と現状を訴えた。
離脱症状への理解度はよく分からない。
ただじっくりと私の話を聞いてくれた。

「この先生ならマシかもしれない。」

妻も私もそう感じた。

先生の処方はパキシル・・・。
離脱症状が激しいとの噂もある抗うつ薬だ。
先生曰く「効果が早い」との事。

「もう、やむを得ないな」と心の中で呟いた。

薬局で薬を受け取る。
薬剤師さんがパキシルの注意事項を説明してくれる。
私の心はデパスやメイラックスを処方される時と何か違う。

あぁ、こんな薬を飲まなければならない状態になるなんて。
18年前、あがり症を改善したくて服用し始めたデパス。
あんな薬飲まなきゃ良かった。
そんな思いが鈍った頭の中を駆け巡った。

世間は未だ正月気分、2013年1月曇り空。